犬を飼うということは?はじめて犬を飼う人が考えるべきこと。

新しい家族の一員として犬を迎えることは、喜びや楽しみがありますが、
命を育てるという点において、飼い主さんの準備や理解も非常に大切です。
この記事では、犬を飼う人に向けて、幸せな飼い主になるための重要なポイントを紹介します。
犬を飼う前に知っておきたいことをしっかり把握し、
愛情と責任を持って愛犬と共に素晴らしい生活を送るためにもぜひ参考にしてみてください。

飼い主の責任と準備


犬を飼うということは命を育てるということです。
つまり、その子に対して責任を持つ必要があります。
一度家族になったら手放したり、虐待したりすることは決して許されません。
その子の生涯をずっと一緒にいるという育てる責任をもつ必要があります。
厳しい言い方ですが、飼育放棄や飼い主の自分勝手な理由で手放すような判断をする人は
動物を飼うということ自体おすすめできません。
人も動物も命があります。生きています。
昨今、多頭飼育なので飼育困難になった命、虐待されてなくなってしまう命、ライフスタイルの変化から飼育を放棄される命、このような事実が後を絶ちません。
不幸な犬を増やさないためにも飼い主がまず命を育てるという自覚と責任を持ちましょう。

下記内容は日本動物愛護協会が出している飼い主に必要な10の条件です。
参考にしてみてください。(参考:https://jspca.or.jp/think10.html
①住宅がペットを飼える状況にあること
②ペットを迎えることに家族全員の合意があること
③動物アレルギーの心配がないこと
④そのペットの寿命まで(終生飼養)飼育する覚悟があること
⑤世話をする体力があり、その時間をさけること
⑥高齢になったペットの介護をする心構えがあること
⑦経済的負担を考慮すること
⑧必要なしつけと周囲への配慮ができること
⑨引っ越しや転勤の際にも継続飼養する覚悟があること
⑩飼えなくなった場合の受け皿を考えておくこと

犬の種類を把握する


犬は現在非公認犬種も含めて800種類と言われています。
大きく分けると3つ、さらにグループで分けると10個のグループで分けられています。
よく聞くのは小型犬、中型犬、大型犬ではないでしょうか。
ここからさらに10個に分類されています。
①牧羊犬・牧畜犬:コーギー、シェパード、ボーダーコリーなどです。
②使役犬:土佐犬、バーニーズマウンテンドッグ、ブルドッグなどです。
③テリア:ジャックラッセルテリア、ヨークシャテリア、ワイヤーフォックステリアなどです。
④ダックスフンド:ミニチュアダックスフンド、スタンダードダックスフンド、カニヘンダックスフンドなどです。
⑤原始的な犬・スピッツ:秋田犬、シベリアンハスキー、ポメラニアン、柴犬などです。
⑥嗅覚ハウンド:ダルメシアン、ビーグル、バセットハウンドなどです。
⑦ポインター・セター:アイリッシュセッター、イングリッシュセッターなどです。
⑧7グループ以外の鳥猟犬:ゴールデンレトリバー、アメリカンコッカスパニエルなどです。
⑨愛玩犬:シーズー、パグ、トイプードル、パピヨン、キャバリアなどです。
⑩視覚ハウンド:サルーキ、ウィペット、イタリアングレードハウンドなどです。

皆さんはどの犬種がどんな性格かをご存じですか?
犬種を選ぶときは単にかわいいだけで選んでしまってはあなたのライフスタイルにミスマッチしてしまう可能性があります。飼育環境を整えられる犬種を選びましょう。

購入場所を決める


犬種が決まったら実際に探してみましょう。
①ペットショップで探す
②ブリーダーを探す
③里親制度を利用する

どの方法を選んでも問題はありません。
余談ですが・・・
昨今、日本ではペットショップをなくす活動が広められています。
実際に海外ではペットショップで生体販売を禁止する国が増えています。
特にペット大国で知られているフランスでは2021年に愛護法が改正され、ペットショップでの生体販売の禁止、一般の人がネットで販売することも禁止されており、購入希望の人は正規のブリーダーもしくは里親制度で譲りうける方法しかありません。
ペットショップは基本的に動物のフードやおもちゃ等グッズを販売するのが目的になっています。
個人的にはペットショップがなくなると動物にとって良い環境を壊してしまうことになりかねないと思っています。
例えばペットフードの開発やグッズの開発はペットショップがあるから開発が進められています。
生体販売を禁止することは良いと思いますが、ペットショップそのものをなくすことはあまり賛同ができていません。
だからこそブリーダーという立場の人が責任をもって飼育を行い、飼い主を見つけることが大切であり、
その飼い主がその後責任をもって育ててあげることが必要だと考えています。
ブリーダーが繁殖、販売、譲渡、保護、を一括して行うことができればもっと不幸になる犬や猫が減るのではないかと考えています。

それぞれのメリットを参考にしてみてください。
①ペットショップ
実際に犬を見ることもでき、触れながら選ぶことができます。
飼育に必要なものもまとめてそろえることができます。
実際にあげているご飯などもそろえることができるでしょう。

②ブリーダー
犬種が決まっている場合や血統等を気にする場合はブリーダーがよいでしょう。
また、飼育環境や親犬を見ることもできるので飼育方法を具体的に教えてくれます。

③里親制度
殺処分や不幸な犬を減らすことに貢献することができます。
子犬から育てることにこだわりの無い方はおすすめです。

悪徳なペットショップ、ブリーダー、譲渡活動者に騙されないよう気を付けてください。

飼育環境を整える


①ケージの準備
ケージの大きさは愛護法によって決められています。
まず分離型と一体型があります。
分離型:ケージとは別に運動スペースがある場合。
この場合は縦が犬の体長の2倍以上、横は体長の1.5倍以上、高さは体高の2倍以上が必要です。
一体型:休憩スペースと運動スペースが一緒の場合。
床面積が分離型ケージの6倍以上、高さ体高の2倍以上が必要です。

②ドックフード
家族にお迎えした日から必要になります。
購入したところでどんなご飯をあげていたかを聞いてできるだけ最初は同じものをあげると良いでしょう。迎え入れた当日は神経質になっていることもあり食べないこともあります。もしご飯を変更したいと考えている場合は慣れてから小分けタイプのを購入し少しずつ変えていくと良いです。

③水入れ
置くタイプもしくはペットボトルのタイプ等がありますが、ケージや飼育環境に合わせてそろえてあげましょう。

④トイレシート
ペットシートでトイレを覚えさせていく形になりますので、ペットシートを用意しておくと良いです。
ペットシートを固定できない場合は合わせてトレイ等の購入もお勧めします。

⑤おもちゃ、リード
これらは後から購入しても、購入しなくても問題ありません。
環境に合わせて検討してみてください。

その他飼育していると必要な物が出てくると思いますので、
その都度購入を検討して犬が過ごしやすい環境を整えてあげてください。

まとめ


犬を飼うということはそれなりの苦労も必要になります。
人を一人育てるのと同じです。
また、人と違い言葉を発することができません。
日々、飼い主がケアや予防をしてあげることが必要になります。
病気やけがをした時には会社を休んだり、時には病院に入院させる必要もあるかもしれません。
命を育てるという責任をしっかり考えたうえで家族に迎え入れてあげてください。
厳しいことばかりを言っていますが、これも不幸になる犬を減らすためです。
不快に思われた方もいるかもしれません。その点はお気持ちを理解していただけると幸いです。
ただ、知ってほしいことは辛いこと、苦しいことばかりではありません。
家族の一員として喧嘩を解消してくれたり、癒しをくれたり、喜びをくれることが多いです。
また、介護施設などで保護犬を飼育して、おじいちゃんおばあちゃんが明るく笑うようになったという事実もあります。
愛情と責任をもってぜひ家族を迎え入れてあげてください。